念願の、いのちのたび博物館主催のジオ・ツアーに参加してきました。
正式なツアー名は「学芸員とめぐる北九州周辺の化石産地と代表的地層!」
楽しかった〜
ツアーはガイドさんの良し悪しで8割は決まりますね。実感。
もちろん企画あってのガイドですけど。
学芸員さんがガイドしてくれるツアーに参加するのは初めてでした。
以前、スケッチ旅行の際、私たちグループの師匠である美大の先生が唸るほど博識なガイドさんに皆が魅了されて、それはそれは楽しいツアーになった覚えがありました。
そのときを思い出しました。
専門家でも、素人へわかりやすく楽しめるように話せる技術をもつ人は本当に少ないですからね。
今回、ガイドさんはお一人。
サポートの方々は、ツアー客が迷子にならないように列の尻尾を見守る役目に徹しておられました。
ツアーに抽選で参加できたのは30名ほど。
小学生くらいのお子さんたちを連れた親御さんのファミリー層が9割かな。
片親で参加して、お子様連れで休日を有意義に楽しむといったところでしょうか。
いのちのたび博物館のツアーが、観光ツアーと異なる点はいくつかありました。
(1)学芸員さんがガイドしてくれる
(2)ツアー料金が安い(市立だから?)
(3)市内近郊なので延々と走り続ける時間はない
(1)は専門的な話もわかりやすく話してくれる(はず)という期待に、見事応えてくださいました。
まぁ、ぶっちゃけ、企画内容よりガイドさんの面白い解説ぶりを楽しんだ人も少なからずいたんじゃないかな。
さかなクンみたいなオーバーなアクションや妙なことば遣いはなかったけど、お子ちゃま向けの企画が普段から多いせいか、平易なことばで説明するのが板についていて聴きやすかったのです。
大昔の北九州にいた恐竜がなぜ絶滅したのか、が、なぜわかるのか。
40m級の大木が繁った密林だったのになぜ枯れてしまったのか、が、なぜわかるのか。
なぜ海岸のボコボコが縦に空いて貝殻がこんなとこに化石になって張り付いてるのか、
なぜそんな「変なこと」がわかるのか。
資料は大人向けに学術的なことが簡潔に作られていたものの、ガイドさんの話が的確なので移動中はほとんど見る必要がありませんでした。
帰宅後の思い出仕様といった感じの方が強いのかな。
(2)は団体ツアーの保険料金700円を含んで
大人1,780円 高校生1,580円 中学生1,480円 小学生940円。
お昼は弁当持参。
いいですよね、自分で好きなものを持っていけばいいんだし。
秋の遠足です。
戸畑から門司港へ行く途中、少し渋滞にはまったので平尾台でのランチタイムは少々削られたけど、弁当がメインのツアーではないので(私にとっては)問題ありませんでした。
(3)スケジュールはこのとおり。
博物館出発 →夜宮の大珪化木 →梅花石岩相大形置物➕門司港レトロ地区 →関門海峡の景観 →観察センター見学および平尾台散策➕食事 →若松北海岸 →皿倉山 →博物館着
ナンテコトナイ、自力でも行けるよというお父さんもいらっしゃるでしょうが、なかなかハードですよね。
朝9:00から大型バスに揺られ、北九州市内を東奔西走。
夕方17:00にはめでたく出発点の博物館前に到着できました。
私は、最近、必要性に迫られていろいろと調べているうちに仕事だかなんだかわからなくなってきたこともあり、趣味と実益を兼ねての参加でした。
運転しないので、自力では簡単に行けない・行かないところへ、半日で連れ回ってもらえるならラッキー。
くらいの感じでしたが、大当たりだと思いました♪
真夏のナイト・ミユージアムツアーの抽選にハズレたから余計に楽しかったのかもw
来年は3月にまたツアーを開催する予定だそうです。
申し込みが始まったら、ここでもお知らせしますね。
では、ざっくりとツアーの様子をご紹介しておきます。
門司港にある国の有形文化財、旧大阪商船ビルの1F。
梅花石の大形置物があります。
隣には、昔の駅舎にあった柱の飾りだったライオン像が。
お子ちゃまたちは、イタリアのなんとかの泉みたいにガイドさんの話を聞きながらライオンの口に手を突っ込んで遊んでましたw
梅花石前の壁に掛けられた絵の説明がw
昔、門司にいた絵描きさんが今でいう3Dで描いた地図には必ず富士山があるから探して見てと。
今度行ったら探してみるわ。
めかり公園第2展望台へ。
関門海峡の景観が、どのようにして作られたのか、源氏と平家の歴史的な戦いの話のはるか昔の話。
人の争いごとなんか、ちっちゃいわねぇなどと。
久しぶりに高台から見下ろす海峡を、いつもどおりというように、大型タンカーが悠々と通り抜けていきました。
昼は、ススキが揺れる平尾台へ。
今年は暖かかったけど、やはり秋ですねぇ。
もっとゆっくりしたかったけど、次の機会を待ちましょう。
平尾台の自然観察センターはお初でした。
まぁ、ジラマを見るよりも、やっぱり歩きたいですね。
そのジオラマでわかったのですが、平尾台には意外と遺跡が多いのですね。
ランチもそこそこに後ろ髪を引かれるように、山から海へ移動。
深まる秋を車窓から眺めつつ、若戸大橋をするっと抜け、市内の西端へひた走りました。
若松といえば「潮風」。青々としたキャベツがシーズン到来を見せてくれました。
と、荒々しい海岸へ。
今も海水浴客で賑わう岩屋。
私的には、今回の目玉になりました。
この穴は普通の穴ではありません。
玄海国定公園のこのあたりは、夕日が美しいことでも有名なんですが、約3000万年前の化石が簡単に見られるんです。
自然護岸の中でも地球規模で希少な遺産である若松北海岸は、自然のおもしろさを教えてくれます。
斜めって、うねって、むき出しの地層の上に白い灯台。
絵になりますね。
このとき、私たちは超ラッキーを経験しました。
芦屋基地で展示飛行していたブルーインパルスが来たんです!!!
岸壁やら岩の化石を撮ってたけど、轟音が聞こえたら空に向けてシャッターを切る!切る!切る!!
3回くらいでしたかね。
次回からブルーインパルスが来るときは、遠見ヶ鼻に行きます♪
締めは市内のランドマーク皿倉山。
神功皇后の神話の時代から、この地方を見守り関わってきた山の頂から街の歴史を俯瞰しました。
もうちょっとゆっくりしたかったけど、山はもう冬支度の気配。
駆け足のツアーは「もう少し知りたいな」と思う程度が、まさに「ちょうどいい」感じなのかも。
詳しくは書きません。
ジオツアーに参加するほうが、きっと、ずっと楽しいと思いますよ。
まだ、いのちのたび博物館へ行ったことない方はぜひどうぞ。
ちょっと前ですが、全国区の旅行アンケート「トリップアドバイザー」で「行ってよかった美術館&博物館2012」のNo.2でした。
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