浮世絵は好きですか?
あんまり知らないという人でも、
永谷園のお茶漬けの絵くらいならご存知ですかね。
歌川広重の「東海道五十三次」シリーズ。
昔は、カードが入っていました。
よく分からなくても集めてたりw
これまで何度か浮世絵の展覧会は観ていましたが、
今回もちょっと発見がありました。
広重の風景画には風が吹き抜ける気持ちよさを感じられて好きです。
それとは少し趣が異なる花鳥画。
風景画が引きの絵なら、花鳥画はクローズアップの寄りの絵。
優美で大胆な線と、それぞれの画に応じてさらりと書き分けた筆文字。
かっこえぇ~
短冊に描く筆の音が聴こえてくるようでしたよ。
北斎もやっぱり好きです。
でも、いままで富士山や大波の豪快な風景画にばかり目が行っていたようでした。
今日、初めて見た「杜若にきりぎりす」など、好きです。
抑えた色調で、涼やかな格調高い伸びやかさがたまりません。
葉っぱに逆さまで止まってるキリギリスの触肢?のカーブが、
かすかな緊張感を漂わせてます。
思わず見入ってしまいました。
「北九州特別出品」コーナーは
「北九州特別出品」と題した特別コーナーには、
広重の「六十余州名所図会」のうち、
15点が初摺と後摺との2点づつ展示してありました。
これが面白い!
こういう展示はなかなか観れるものではありません。
(と、断言していいのかなw
浮世絵が出来上がるまでの工程はいくつかに分かれているから、
初めて摺る200枚までの画と、その後に摺る画とでは
作業内容が変わるなどの理由で質が落ちてしまうというのです。
質が落ちるかどうかはともかく、素人目にもハッキリ違うと分かります。
並べて初めてこんなに趣が変わってくるんだぁと、
目の前でビフォーアフターを見せてもらってるようなのです。
これ、案内文に書いたほうがいいと思うけどなぁ。
チラシとかサイトには載ってないようだし。
こんな国指定重要文化財が展示してある本館の隣、
別棟のアネックスではこの美術館のコレクション展Ⅱをしています。
そこでいま展示しているヘンリー・ムーアのリトグラフと
この浮世絵たちとの対比なぞ、言わずもがなですね。
北九州市立美術館本館にて
7月13日(土)~8月25日(日)
コレクション展II 特集 ピカソ、マティス、ルオー~巨匠たちの版画
北九州市立美術館本館 別棟アネックスにて
7月2日(火)~9月8日(日)
それにしても、つくづく永谷園ってスゴイなぁって思うのです。
長い時間をかけて食卓で日本文化を伝え続ける。
脱帽です。
そうしてやっぱり。
お茶漬けが食べたくなりましたw
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